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ビッグ・エー社長のつぶやき

ファクトフルネス2019.03.25.Monday

先日、浅草の神谷バーで席が隣になった北陸の銀行マンの方が持っておられた

のがハンス・ロスリング著「FACT FULNESS」でした。

これをきっかけに読んでみたのですが、とにかく面白く共感しました。

 

著者はスウェーデンの医師で公衆衛生の専門、インドやアフリカで診療や調査

をした体感も生々しく、過去の失敗談も主張に説得力を増します。TEDトー

クなどでも有名な方だけあって、語り口調が軽快で読み易く、その主張も端的

で分かり易いので、ページがあっという間に進みました。

 

ロスリング氏は、貧困、人口、教育、エネルギーなど幅広いテーマの三択13

問を企業経営者や大学教授、科学者、ジャーナリストなどへ出しました。

例えば、

「世界で極度の貧困にある人の割合は、過去20年でどう変わったでしょうか?

  A.約2倍 B.変わらない C.半分」

「世界の平均寿命は何歳でしょうか?

  A.50歳 B.60歳 C.70歳」

「1996年に、トラ・ジャイアントパンダ・クロサイが絶滅危惧種に指定さ

 れました。この3つの動物で当時より絶滅の危機に瀕しているのは幾つの動

 物でしょうか?

  A.2つ B.1つ C.ゼロ」

                         (全て正解は「C」)

 その結果は、世の中で優秀とされる層の人たちでも正解率が平均7%以下で、

自由に選ぶチンパンジーの正解確率33%よりも劣っていたそうです。

本著は、このように間違ってしまう理由に触れ、何でも二項対立で世界の実情

を読み解こうとする人々に警鐘を鳴らします。「世界が先進国と途上国に分断

され、テロや自然災害の脅威はますます高まっている」と、信じてしまってい

る人が多いというのは、誰しも無意識のうちにドラマチック(極端)な事象を

求める本能があるからだそうです。

 

「FACT FULNESS」では、世界は「分断されている」「どんどん悪

くなっている」など誤った10の見解を、豊富なデータや写真、グラフを駆使

して真実に基づき丁寧に退けていきます。

思い込みを排除して事実と真摯に向き合う「ファクトフルネス」を身に付けれ

ば世界に希望が持て、癒やし効果も得られる、と著者は言い切っています。

政府統計で不正が発覚した今、データを読み解く目の重要性を再認識させられ

る良著だと思いました。

 

また最近は、日本人の新聞購読率が低下し続けています。一方でネットからニ

ュースや情報を入手することが増えています。これは、過去の履歴から自分の

好きな分野に偏るという危険もはらんでいます。普段あまり興味のない分野の

ニュースや情報は、理解が薄くなり誤解や思い込みが発生しやすくなります。

実際に、今朝の新聞にも日本の中高生の4分の1以上、26.3%がフェイク

ニュースに騙された経験があると載っていました。更に、そのフェイクニュー

スをSNSでリツイートやいいねなどをして拡散したり、友人や家族に話した

経験がある中高生が6割を超えているとありました。

 

その情報は、本当に正しいのか?

過去の知識はアップデートされ、今でも通用する真実なのか?

自問自答する習慣を身につけ、誤解や偏見、思い込みに陥らないようにしたい

ものです。