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ビッグ・エー社長のつぶやき

マーケター・オブ・ザ・イヤー20192019.08.26.Monday

一橋大学大学院の楠木健教授が講演で「イノベーションとは、人間の本性を捉えたもの

でなければならない。Facebookは自己愛という人間の本性を捉えたものであり、

LINEは無駄話という人間の持つ本性を捉えたもの。10年後の未来を見越したもの

は進歩でしかない。平安時代や鎌倉時代の人も感動してくれるのがイノベーション」と

語られ、なるほどと唸らされたのを憶えています。

 

そのイノベーション、新市場を創造した人や革新的なビジネスモデルを構築した人、画

期的な戦略を指揮した人などを表彰する「マーケター・オブ・ザ・イヤー2019」が

発表されました。

 

大賞は、価格軸に機能性軸を組み合わせ「低価格+プロ品質」で新市場を創出、アウト

ドア&スポーツ業界を席巻する『ワークマンプラス』の生みの親でした。

近頃、作業服が主力の職人の店「ワークマン」に一般の消費者が大挙して訪れていると

話題になっていますが、その火付け役となったのが同社の新業態『ワークマンプラス』

です。ワークマンプラスには専売品は無く、既存のワークマンと同じ商品ですが、外観

や売場をスタイリッシュにすることでイメージを刷新し一般消費者の支持を得ました。

 

準大賞は、興行収入130億円超、18年公開映画で国内トップとなった『ボヘミアン・

ラプソディ』の宣伝チームの責任者お二人です。

米国や海外では「バイオピック(伝記映画)」として強く押し出したのに対して、「感動

の物語」というポジショニングに変え、マーケティング視点で数字を入れた「ラスト21

分」という拡散ワードや「#ドンドンパッ」「#胸アツ応援上映」などSNSを最大限に

活用することで、映画宣伝において極めて稀有な成功を収めました。

 

優秀賞は3つあり、そのお一人がQRコード決済『PayPay』の「100億円還元キ

ャンペーン」を仕掛けたマーケティング本部長です。

後発組みとして、巻き返しには「分かりやすさ」「利用者へのインパクト」そして「面白

さ」の3つを満たすマーケティング施策が必要と考え、景品表示法の限界への挑戦として

還元率20%を掲げ、第一弾は僅か10日間でキャンペーンが終了となる成功でした。

 

優秀賞の二人目は、300円強の高価格帯ながら、発売後半年で1300万個超のヒット

となった浴室洗剤『ルックプラス バスタブクレンジング』のブランドマネージャーです。

消費者は洗剤が欲しいのではなく、「毎日きれいなお風呂に入りたい」だけ、と消費者ニ

ーズの原点に立ち返り、スプレーして水で流すだけの「こすらず洗える」という革新的な

価値の訴求を、ユーザーの利便性に特化して打ち出し成功しました。

 

そして、もうお一人の優秀賞は、冷凍チャーハンの常識を覆した『カップごはんシリーズ』

を発売されたセブンイレブン・ジャパンのマーチャンダイザーです。

冷凍チャーハンといえば袋入り大容量が主流の中、今までになかった1人前のカップ入り

形態を開発し、オフィスの昼食需要や新たな消費スタイルを生み出されました。

冷凍食品は家に持ち帰って食べるものという売り手の先入観がありましたが、販売量の多

い住宅地の店舗にまじって「○○高校前」「○○大学前」といった店舗が上位に食い込ん

でいるのを見つけ、現場に足を運び、学生たちが冷凍の袋チャーハンを店頭でレンチンし、

スプーンを突っ込んで食べているのを観て、新商品のヒントを得たのだそうです。

 

どれも、すごいイノベーションだと思いました。

また楠木健教授は、「技術進歩はできるかできないかの勝負。イノベーションは思いつく

かどうかの差である」「イノベーションを起こすには、頑張ってはいけない。頑張ってや

るものじゃない。思いつくか思いつかないかということであり、しかも特定少数の個人が

思いつくものである。非連続の中の連続、あるいは連続の中の非連続がイノベーション」

とも説かれていました。

 

私たちも、HDSとしての原理原則、基礎基本を徹底しながら、お客さま視点と現場起点

でイノベーションを創造する人の集まりでありたいと思いました。