社長のつぶやき
2019年5月6日
『チーズはどこへ消えた?』その後の物語
経団連の中西宏明会長が平成30年間を振り返って日本の産業について
コメントされていました。
「市場構造ががらがらと変わった。社会や文化の基盤が変わり、過去に
固執したらロクなことがない。
そこに気がついた人と気づかなかった人がいた。
<中略>
日本は世界のなかで決して悪いポジションにいるわけでないが、高度
成長という世界でもまれな成功体験があるので、なかなか変われない。
いったんご破算にしたほうがいい。」
このコメントにも通じる内容が書かれているのが、前作『チーズはどこ
へ消えた?』の続編『迷路の外には何がある?』です。
前作でチーズがなくなったという突然の変化に対応できず、迷路の中に
残ってしまった小人のヘムが今回の主人公で、ヘムの変化していくその
姿に多くの気づきを与えてくれます。
『チーズはどこへ消えた?』は変化にどう対応するかがテーマでしたが、
『迷路の外には何がある?』では、変化に対して行動できなかった人は
なぜ動けなかったのか、どうしたら動けるようになるのかが100ペー
ジほどの物語の中で説かれています。
人は過去の経験から自分が正しいと思っている信念に基づいて行動する
のですが、その信念が人を囚われの身にし、変容を抑止してしまったり、
信念に執着しすぎると誤った判断や行動に繋がってしまうと書かれてい
ます。
迷路から抜け出せない理由です。
では、どうすれば迷路から抜け出さるのか?
本の中から一部だけご紹介させて頂きます。
・あなたの信念に気づこう。
信念とは、あなたが真実だと信じる考えのことである。
・あなたが考えたことすべてを信じてはいけない。
「事実」はあなたの物の見方にすぎないときもある。
・役に立たないことは捨て去ろう。
古い荷物を持って新しい探索に乗り出すことはできない。
・迷路の外に目を向けよう。
ありそうにないことも考慮してみよう-不可能なことも検討してみよう。
・新しい信念を得よう。
あなたが考えを変えても、あなたはあなたである。
・あなたが信じることに限界はない。
あなたは自分が考えるよりずっと多くのことをおこない、
経験し、楽しむことができる。
著者スペンサー・ジョンソンは、一昨年亡くなられてしまったのですが、
読んだ人にやる気と勇気、変化の中で一歩踏み出す力を与えてくれる遺
作を残してくれました。
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