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社長のつぶやき

2022年3月28日

アマゾン vs ウォルマート

 視察やセミナーをはじめ公私に渡り大変お
世話になっている鈴木敏仁先生が新著『アマ
ゾン vs ウォルマート』を出版されました。
 ロス在住30年超と生で米国流通の変化を
体感され情報を蓄積されてこられた鈴木先生
だからこそ書ける内容満載でした。
 帯にカインズ土屋裕雅会長が「小売の常識
を一変させた2社の戦略を深く考察した良書。
その時の社会のニーズに応え続けるという小
売業の役割と重要性をあらためて認識させら
れる」と推薦されている通り、とても勉強に
なりました。

 3つの章から成っているのですが、まず1
章では両社が覇者たる所以が書かれています。
 ウォルマートがリアルの王者に君臨しえた
真髄であるEDLPとEDLCの本質、アマ
ゾンがキャッシュフロー重視のビジネスモデ
ルでネットの巨人に上りつめた変遷など両社
の経営の核心を学び直せます。
 
 そして2章では、ウォルマートのDX戦略
に特化し、「おむつEC」をめぐるアマゾン
との攻防やD2Cブランド買収の失策など実
例をもとに書かれています。
 以前、Mckinsey & Companyのセミナーで
ウォルマートのDXはここ数年の一過性の取
り組みではなく、数十年単位で貫いてきた戦
略であると説かれていましたが、この本を読
むと改めてそのことを実感できます。

 最後の3章は、アマゾンとは何なのか?が
説明されています。
 創業者ジェフ・ベゾスは何を考えていたの
か?、そもそもマーケットプレス参入に社員
は反対だったこと、ホールフーズを買収した
理由、AWSやアマゾンゴー、アマゾンフレ
ッシュの凄まじさが実例とともに鈴木先生の
見解が明快に示され理解が拡がります。

 鈴木先生は、「アマゾンはEC企業ではな
く、データ企業だ」と言い切られています。
 そして、アマゾンは「破壊者(ディスラプ
ター)」と表現されることがありますが、そ
うなった理由はアマゾンが勝つための答えを
知っているからなのでなく、破壊される側
(競合小売企業)が戦っている土俵が違って
いることに気づいていないからだとも書かれ
ています。
 また、先日の日本経済新聞の論説『時間が
「大家」の流通革命』(中村直文編集委員)
でダークストアやQコマースの台頭が挙げら
れていましたが、その中でもこの本にも出て
くる鈴木先生の見解が引用されていました。
 アマゾンの事業展開については、新聞や雑
誌、ネットで毎日のように取り上げられてい
ますが、この本はその捕捉や最新の用語集と
しても便利です。

 この本を読まずしてウォルマート、アマゾ
ンを語るなかれではありませんが、この本は
コロナ禍で2年間海外視察できていない空白
を埋めてくれるとともに、読み終わると一日
も早く現地、現物、現実を自分の目で確かめ
たいとワクワクさせてくれる一冊です。

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