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社長のつぶやき

2020年2月24日

共感力 ~町の愚か者と迷子のロバ~

ロシアのある小さな町の自慢は、たった1匹のロバでした。

そのロバが、どいうわけか突然いなくなってしまい、町じゅうが大騒ぎになって

しまいました。

町の長老たちの秘密の会議が招集され、三日三晩、長老たちはその席でロバがい

なくなてしまった動機と原因は何か、どうすればロバを見つけられるかについて

ひざ詰めの議論が行われました。

重々しい空気が漂う会議の最中、誰かがドアをノックする音がしました。

すると、町の愚か者が会議室に入ってきて、迷子になったロバを見つけたと言い

出しました。

自分たちが集まって知恵を絞ってもだめだったのに、どうやってロバを見つける

ことができたのか、と長老が愚か者に尋ねました。

すると、彼は「ロバがいなくなったと聞いて、私はロバの小屋に行き、ロバと同

じように壁に向かって立ってみました。そしてロバになったつもりで、私だった

ら小屋を抜け出してどこへ行くだろうか、と考えてみたのです。それから、その

場所に行き、ロバを見つけました。」

これは、『町の愚か者と迷子のロバ』という、W.Bウルフ著『どうすれば幸福にな

れるか(下)』の第12章「共感のテクニック」に出てくる逸話だそうです。

これをアドラー心理学カウンセリング指導者で数多くの著書でも有名な岩井俊憲氏が

雑誌に紹介されていました。

岩井氏は、心理学者アルフレッド・アドラーの「共感」についての教え「他者の目で

見、他者の耳で聞き、他者の心で感じること」を引用され、この逸話について解説さ

れていました。

長老たちは「町のエリート」のつもりで長時間にわたって会議を開きましたが、誰一

人として現場に足を運ばず、「人間の目で見、人間の耳で聞き、人間の心で感じた」、

ロバとは無関係に人間の立場だけで議論を続け、共感力のない人たちだった。

それに対して「町の愚か者」と呼ばれていた人は、何はさておきロバ小屋に行き、

「ロバの目で見、ロバの耳で聞き、ロバの心で感じた」、ロバの身になってみた共感

力のある人だったのだと。

そして、なぜ「共感」が必要なのかについても説明されていました。

  1. 部下を理解するため
  2. お客さまのニーズを探るため
  3. 状況を俯瞰するため
  4. 自分自身をモニタリングするため

アドラーの「他者の目で見、他者の耳で聞き、他者の心で感じること」の「他者」の

部分に「部下」や「お客さま」「現場・現実の状況」を当てはめてみる、そうするこ

とで置かれている状況を大所高所から冷静に眺められ、自分本位の独善から離れた立

場から発想することができる、これは、自制にもつながり、共感の目と耳と心を保つ

ことで、ハラスメントやコンプライアンス違反を抑制することにもつながると説かれ

ていました。

また、岩井氏はオフィスで数字の分析に傾注し、現場・現実を忘れて経営を進めがち

な経営者へ警鐘を鳴らされていました。優秀な経営者は間違いなく高い共感力を有し

ており、その共感力を通じて現場・現実から学ぶ知恵者であると言い切られています。

更に、スティーブ・ジョブスの「美しい女性を口説こうと思ったとき、ライバルがバ

ラの花を10本贈ったら、君は15本贈るかい?そう思った時点で君の負けだ。ライ

バルが何をしようが関係ない。その女性が本当に何を望んでいるのかを、見極めるこ

とが重要なんだ」の言葉にも触れられ、これも「共感力」の大切さを言い表した話だ

と紹介されていました。

私自身はもとより、ビッグ・エーで働く一人ひとりが常に相手の立場で物事を考え、

共感力の高い組織、会社にしていきたいと『町の愚か者と迷子のロバ』の逸話を通じ

て考えさせられました。

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