社長のつぶやき
2015年10月15日
哲学への道
「初対談!白熱150分 稲盛和夫×鈴木敏文」という特集が、先日読んだ雑誌に
組まれていました。
京セラ稲盛名誉会長とセブン&アイ・ホールディングス鈴木会長兼CEOが
「仕事へのモチベーションが上がりません」「仕事でミスを連発してしまいます」
といったビジネスマンの悩みに回答しながら、ご自身の仕事に対する信念やお考え
を語るというものでした。
その中で、仕事をする時の意識の持ち方について『無意注意』『有意注意』という
言葉が出てきました。
ただ漠然と対象を眺めたりするのが『無意注意』だそうで、たびたびミスを犯して
しまうのは、仕事に対して心の持ち方が『無意注意』であるからだとのことでした。
一方の『有意注意』とは、意を持って意を注ぐことで、「これを目指してこうやって
みよう」と、目的を持って意識や神経を対象に集中させるということでした。
『有意注意』を例えると、錐(きり)で穴を開ける行為に似ていて、錐は力を先端
の一点に凝集させることで効率よく目的を達成する道具であり、錐のように全ての
意識や神経を一つに集中すれば、誰でも必ずことを成しうるはずだともおっしゃら
れていました。
この『有意注意』は、経営や組織にも通ずるもので、ラグビー日本代表のチーム一丸
による突破力にも似たものを感じました。
そして対談は、「思念が業をつくる。自分が本当に正しいと思う判断を行い、持てる
能力を発揮し、常に情熱を傾ける。それが人生を成功に導く王道だと思います。」
という稲盛さんの言葉で締め括られていました。
お二人の書籍は何冊か読ませて頂きましたが、改めてビジネスを超えた、これはもう
「哲学」だなと、うならされました。
また、この雑誌の別の企画で古今の哲学者の言葉がいくつか紹介されていました。
『脱皮できないヘビは滅びる』(ニーチェ)
『人が不可能だと思っている時は、やりたくないと決めている時だ』(スピノザ)
『困難だから、やろうとしないのではない。やろうとしないから、困難なのだ』(セネカ)
偉大な経営者お二人の対談を含め、肝に銘じておきたい珠玉の数々であり、
自らも経営哲学、人生哲学をもっと磨き上げたいと思ったしだいです。
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