社長のつぶやき
2018年10月22日
日本人の日本語知らず。
最近、書店に行くと「正しい日本語」や「美しい大和ことば」、「大人の
語彙力」といった普段使っている母国語に関する書籍をよく目にします。
ただ、気になってはいたのですが、なかなか手を伸ばせずにいました。
そうした中、日本経済新聞の読書欄に『日本語びいき』という本が紹介さ
れていました。
『「先生は上手に教えました」と学生に言われたら少し失礼な印象を受け
るのはなぜ?
私がお茶を入れたのに「お茶が入りました」なの?
日本語教師の著者が「母語を外から見る目」で言葉のおもしろさを解説
する。「日本語は非論理的」といったステレオタイプを崩してくれる。
ヨシタケのイラストも楽しい。』
これをきっかけに、今一度、日本語を勉強することにしました。
この本は、著者清水由美さんの『日本人の日本語知らず。』を改題、加筆・
修正されたもので、章末に書き下ろしのコラムが追加されていて、とても
読み易くなっています。
また、先日のTV番組「情熱大陸」でも密着取材されていた、『りんごか
もしれない』や『もうぬげない』『なつみはなんにでもなれる』などで有
名な絵本作家のヨシタケシンスケさんのかわいい挿絵にクスッと癒される
一冊です。
「寝れなくて」「来れたら」などの『ラぬき』言葉や「行けれる」「読め
れる」などの『レたす』言葉は、ひところ話題になりましたが、今ではか
なり普及して使われています。言葉は、多数決で市民権を得るのだとのこ
とでした。
また、自分が何かしたいと思うときの『~させていただきます』。
これは関西の商人ことばから広まり、今では全国各地で使われているので
すが、形としては正しいものの、馬鹿丁寧すぎて、使いすぎると相手によ
っては慇懃無礼にも聞こえてしまうことがあるので注意が必要だそうです。
さらに、『ああだこうだそうだ』の法則についても載っていました。
「こうだああだ言う」「こうそうしているうちに」「これあれ遠慮する」
とは言わず、必ず『あ・こ・そ』の順になっていて「ああ言えばこういう」
「そこここに散らばる」「そんなこんなで忙しい」となります。
この他にも沢山、日頃当たり前のように使っている言葉の意味合いを改め
て勉強させて頂きました。ただ、普段は何も深く考えもせずに発している
日本語が本当に正しいのか、いささか不安にもなりました。
そして、正しい日本語、美しい日本語を話していけるように、これかも勉
強を絶やしてはいけないと思いつつ、髪は抜けても関西弁が抜けないのは
何故だろうと考えさせられる一冊でもありました。
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