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社長のつぶやき

2020年5月18日

是非に及ばず

先月の末から今月の初旬にかけて一橋大
学の楠木建教授が日本経済新聞に「コロ
ナ時代の仕事論」というテーマで寄稿さ
れていました。

いつの間にか人間は「何でもかんでもコ
ントロールできる」と思い上がっていた
のかもしれない。世の中はコントロール
できることばかりではない。コロナ騒動
はこの当たり前のことを再認識し、生き
方を内省する好機であると書かれていま
した。

仕事に限っていえば、自己評価には意味
がなく「お客さま」からの評価が全て。
しかし、その「お客さま」をコントロー
ルすることはできない。つまり仕事とい
うのは定義からして思い通りにならない
ものであり、キャリアは滑った転んだの
経験の中から事後的に見えてくるものな
のだと。だとすると、時どきの自然な流
れに逆らわず、流れに乗っていく。キャ
リアとはそういうもので、美空ひばりさ
んの「川の流れのように」、テレサテン
さんの「時の流れに身をまかせ」を合成
し「川の流れに身をまかせ」がいいのだ
そうです。
ただ、川の流れに身をまかせるにしても
「良い流れ方」というものがあって、目
の前のお客さまに満足してもらい、でき
れば期待以上の驚きを提供する。これを
日々繰り返し気長に積み重ねていくこれ
が良い流れ方なのだそうです。

また、楠木教授は自らの仕事哲学として、
『絶対悲観主義』という言葉を掲げられ
ていました。
仕事にはコントロールできないことがあ
り、このコントロールできないことを無
理やりコントロールしようとするとロク
なことにならない。だから物事が自分の
思い通りにうまくいくという期待をなる
べく持たないようにするのだそうです。
「ま、うまくいかないだろうな...で
も、やってみるか」ぐらいの心構えで臨
むのだそうです。事前に成功を前提とす
るからリスクを感じるのであり、絶対悲
観主義に立てばリスクから解放される。
主観的にリスクがないからフルスイング
できる。でも、だいたい空振りする。そ
れでもバットを振らないことには始まら
ない。どんどん空振りしていくうちにキ
ャリア形成されていくのだそうです。

ここで楠木教授は、どうせ上手くいかな
いんだからハナから諦めてかかれでばい
いとか、努力や執着心、チャレンジ精神
など不要だと言いたいのではありません。
むしろその全く逆で、
『悲観的に考え、楽観的に実行する』
『最悪の結果を想定し、最善を尽くす』
そういうマインドセットが特にこのご時
世において大切であると言いたいのだと
感じました。
そして、楠木教授のコラムを読んで頭に
浮かんだのが、織田信長が本能寺で残し
た最期の言葉『是非に及ばず』でした。
『是非に及ばず』、真意を計り知ること
はできないのですが、そのような悟りの
ような境地に自らも高めたいと思った次
第です。

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