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2017年12月12日

月に代わって、お見知り置きを!

今年のノーベル経済学賞を米シカゴ大学のセイラー教授が受賞されました。

セイラー教授は、行動経済学の第一人者で、古くからの経済学は「人間は

必ず合理的な経済行動をするもの」という前提で構築されてきたのに対し、

行動経済学は従来の経済学では説明しきれない人間の非合理な振る舞いや

経済行動を人間の心理という視点から解明しようとする新しい経済学だそ

うです。

 

セイラー教授の唱える理論の1つに「メンタル・アカウンティング(心の

会計)」というものがあります。

消費者は、心の中で複数のお財布・家計簿を持っているというものです。

1ヵ月の収入に対して、光熱費・家賃・食費(朝・昼・晩)・遊興費など

項目ごとに大まかに支出(心の財布)を決めていて、家計簿をつけてい

なくても「今月はちょっと飲み代がかさんだなあ」とかと感じていると

いったものです。そして、その心の財布(支出項目)を変えることで

単価アップにつながる可能性があるのだそうです。

例えば、普段の昼食代だと1,000円は高く感じるのに対して、ママ友

や女子会のランチだと1,000円でも高く感じないといったものです。

 

そんなセイラー教授に代表される行動経済学をもっと知りたいと本屋さん

を探索していると『行動経済学まんが ヘンテコノミクス』(原作:佐藤

雅彦+菅俊一 画:高橋秀明)が目に留まりました。

・なぜ、「秘伝の味」は美味しく、「占い」は当るのか?『プラセボ効果』

・なぜ、負け惜しみや愚痴を言ってしまうのか? 『認知的不協和の解消』

・なぜ、「縁起担ぎ」や「ジンクス」を信じるのか?     『錯誤相関』

・なぜ、同じ24℃でも、夏は涼しく、冬は暖かいのか?『参照点依存性』

など、行動経済学を1テーマにつき1話完結のマンガで23話紹介されて

おり、マンガとマンガの間には理解を深めるための読み物やトピックスが

載っていて、ベタな駄洒落や小ネタと合わせて読む人を飽きさせません。

 

更に、23話のマンガの他にも巻末に行動経済学の理論や法則が紹介され

ています。

その中の1つに、コロンビア大学によるスパーでの実験『決定回避の法則』

があります。消費者にとって、選択肢が多いことは、一見、良いことのよ

うに思われがちですが、実際には多すぎる選択肢が生む迷いや戸惑いが購

入という決断を妨げてしまうというものです。我々でいう単品(SKU)

の絞り込み、適正なフェイシングにつながるものです。

 

また、人間の心を数値化したときに得をしたと感じる喜びよりも、損をし

たと感じる痛みの方が約2倍も重みがあるという『プロスペクト理論』が

あります。

例えば、通常980円で売っていた商品を売出しで880円に値引きする

と、瞬間的に売れ行きが良くなります。しかし、再び980円に戻すと、

以前980円で売っていた時よりも売れなくなるというもので、消費者は

100円値下げした時の喜びよりも、100円値上げ(値戻し)した時の

痛みの方が大きいということです。

これは、ハイ&ローよりもESLP(Everyday Same Low Price)が消費

者の支持を得られるという理由の1つであり、現在、我々ビッグ・エーが

推し進めるものであります。

 

「行動経済学」と文字だけを読むと、なぜかとっつきにくいと避けてしま

いそうになるのも人間の非合理な行動特性なのかもしれませんが、行動経

済学はとても人間的で興味深いものであり、もっと勉強したいと思いまし

た。セイラー先生や『ヘンテコノミクス』に感謝です。

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