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社長のつぶやき

2021年9月13日

良い戦略、悪い戦略

 よく立ち寄らせてもらう書店の一等地に真
っ赤なカバーが印象的な戦略論の大家リチャ
ード・P・ルメルト著『良い戦略、悪い戦略』
が平積みされていました。
 刊行から9年のロングセラーを久しぶりに
読ませてもらったのですが、以前とはまた違
った気づきがあり、改めて戦略について深く
考えさせられるキッカケとなりました。

 「戦略の基本は、最も弱いところに、こち
らの最大の強みをぶつけること、別の言い方
をするならば、最も効率の上がりそうなとこ
ろに、最大の武器を投じることである」
 このような書き出しで始まるのですが、全
てがここに帰結しているように思います。つ
まるところ戦略とは「選択と集中」というこ
とです。
 そして、企業経営に限らず政治、国家安全
保障や戦争、外交、歴史的な事例がふんだん
に展開され、「悪い戦略」がバッタ、バッタ
と斬られていくので400ページがあっとい
う間に感じます。

 「悪い戦略」については、4つの特徴に言
及されています。
 1つ目が「空疎な戦略」
 難解な用語や流行のワードが羅列してある
だけで高度な戦略であるかのような錯覚を抱
かせるのですが実は内容が薄く何を言ってい
るのかわからない。
 2つ目が「重大な問題に取り組まない」
 臭いものに蓋をする、もしくは何が問題の
本質かを認識しないまま戦略を立案している
というもので、これは安宅和人著『イシュー
からはじめよう』にも繋がるところでした。
 3つ目は「目標を戦略ととりちがえている」
 本書では戦略をテコのようなものだと表現
されています。筋肉と根性で大きな岩を運べ
るかもしれませんが、テコを利用した方がず
っと楽に運べます。スローガンを戦略として
しまうと根性で岩を運ぶようなものだという
ことです。
 本文の「頑張ることは人生において大事で
あるが、『最後の一踏ん張り』をひたすら要
求し続けるだけのリーダーは能がない。リー
ダーの仕事は、効率的に頑張れるような状況
を作り出すことであり、努力する価値のある
戦略を立てることである」は、背筋が伸びる
気がしました。
 最後が「まちがった戦略目標を掲げる」
 色んな部署や多くの人の意見を取り入れて
しまったごった煮状態、寄せ集めの目標であ
ったり、そもそも実行不可能な非現実的な目
標だったりするのがそれです。

 そして、「良い戦略」には、しっかりとし
た論理構造があり、著者はこれを「カーネル
(核)」と呼びます。戦略のカーネルとは、
「診断・基本方針・行動」の3つの要素から
構成されているとのことです。
 状況を診断して問題を明らかにし、それに
どう対処するかを基本方針として示します。
これは道標のようなもので、方向は示すが細
かな道順までは教えないのだそうです。この
基本方針の下で意思統一を図って、リソース
である経営資源(ヒト・モノ・カネ)を最適
投入し、一貫した行動をとるのだそうです。
 これが、経営者やリーダー、トップの責務
だということです。肝に銘じておきたいと思
います。

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