社長のつぶやき
2018年3月20日
銀行員の診る「経営者の資質」
先日、税理士事務所を開業している後輩から、銀行の渉外(営業)担当者が中小企
業に融資する際のポイント、「経営者の資質」を見極めるための指南書があると教
えてもらいました。
①どんな理念で経営しているか?
大変重要な部分である。漠然と大まかな括りでストレートに聞くよりも、「今
期の目標や課題は何ですか?」という短期的な指針から、「中長期的には、会
社をこうしていきたいという夢や希望はお持ちですか?」という長期的な展望
に話を広げた上で、「なるほど!こういった理念で経営をされているのですね」
と確認をするほうが具体的に分かりやすい。経営者が理路整然に熱く目標や夢
を語ってくれる企業は良い企業だと言える。
②自社の業態の現状、将来性をどう考えているか?
外部環境、内部環境の分析(SWOT分析)と経営者の考えが合致しているか、
また冷静に判断ができているかを確認したい。
③どんな社員教育をしているか?
この点は、ヒアリングするとともに、実際に現場を視察して徹底できているか
をしっかりと確認したい。例えば、製造業の工場を視察した場合、きちんと
従業員が起立し帽子を取って「いらっしゃいませ」と元気に挨拶してくれる企
業は、お客様を大切にするということが徹底されていると判断できる。
④経営者の個人資産がどれだけあるか?
これは、経営者の保証能力に頼るという意味ではない。中小企業の場合、残念
ながら実態とかけ離れた財務諸表になっているケースが少なくない。内部留保
も薄く収支も常にトントンといった決算が続いている企業であっても、経営者
の個人資産は莫大であるようなケースがよくある。これは「実態として過去か
ら儲かっていた企業である」ということにほかならない。利益を企業に蓄積す
るのか個人に蓄積するのかは経営者の考え方次第である。逆に言えば、多額の
の役員報酬を支払っている企業の場合は、経営者がそれに見合っった資産を蓄
積しているか確認しておく必要がある。
⑤数多くの公職に就いていないか?
「地元の重鎮であり間違いない人物」という判断を行い、痛い目に遭うケー
スは少なくないので、本業と公職のバランスをしっかり見極めよう。
と、書かれていました。
読んでみて、これらは銀行の融資に限ったものでなく、全てのステークホルダー
に関わるもので、会社の規模の大小にかかわらず経営者自身が常に留意しておく
べき項目であると思いました。
そして、私としては、何より共に働く従業員と日頃から支援下さっているお取引
先様に理路整然と且つ熱く、成し遂げたいビジョンや将来の夢を語り、賛同を得
て、同じ夢へ向かって進んでいけるようにありたいと思っています。
最新の記事
アーカイブ
- 2022年
- 2021年
- 2020年
- 2019年
- 2018年
- 2017年
- 2016年
- 2015年