社長のつぶやき
2016年10月6日
食にまつわる10の問題
先日、デザイナーフーズ株式会社の取締役であり管理栄養士でもある
市野真理子さんからお話を伺いました。
「日本の食にまつわる10の問題」として、
- 米の消費の減少
- エネルギー源の変化
- 失われる季節と旬
- 食べ物への無関心
- 短くなる調理時間、食の時間
- 個食、孤食、欠食の増加
- 便利な食品と交換に健康を害している
- 国民病アレルギーとうつ
- 家庭で一汁三菜を食べなくなった
- 超高齢化と生活習慣病
を挙げられていました。
最初に「昨日、何杯、ごはんを食べましたか?」と質問がありました。
思い出してみると、1杯しか食べていませんでした。(日本酒除く)
日本人は以前、平均すると1人1日お茶碗5杯のごはんを食べていた
そうなのですが、現在は3杯に減っているそうです。
逆に、卵は、3週間で1パックだったのが、2週間で1パックに増え、
植物油は1.5㎏ボトルで換算すると年間3本だったのが9本と、
3倍も摂取量が増えているそうです。
また、旬の季節にこそ中身があるということで、同じ食材でも栄養価が
四季によって上下するというお話を伺いました。
例えば、ほうれん草だと、ビタミンC含量が、冬と夏とで7倍もの差が
あるということです。
旬の冬に食べる、ほうれん草1束と同じだけの栄養価を摂ろうとすると、
夏では7束も食べないと補えないということです。
更に、調理時間と食の時間が短くなり、
「家族の食事を知らない」
「ビュッフェ式・大皿盛り料理の増加」
「子供と一緒に料理できない」
「献立が作れない」
「食事の躾ができない」
といった、現代の食卓事情、台所事情のお話も興味深いものでした。
クッキングスクールに通う若者やネットのレシピ検索が増えているのも、
こういった家庭事情が背景にあるのではとのことでした。
ネットのレシピ検索も、実際は下拵えや基礎的な調理方法を確かめる
ために使っている人が多くなっているのではとのことでした。
その他にも、これからの小売業や外食産業の食と健康を軸とした役割、
あり方について貴重な内容ばかりで、とても勉強になりました。
お客様の食生活の一端を担うビッグ・エーとしても、市野さんの示唆を
売場に反映させていき、良い品をより安く、豊かな暮らしに貢献してい
きたいと思います。
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