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社長のつぶやき

2022年6月20日

食料自給率

 先週の日本経済新聞、経済教室欄に製粉会
社を退職後、パン屋さんを営まれている竹谷
光司さんが「麦作振興を農業政策の柱に」と
いうテーマで寄稿されていました。
 ロシアの侵攻に伴いウクライナ産小麦の輸
出停止が長期化する中、インドも国内供給を
優先する為に輸出停止措置を発動し、小麦価
格が今後ますます上昇することが懸念されて
います。
 日本の小麦自給率はわずか14%程度、パ
ン用の小麦に至っては3%にすぎず、その一
方で42万㌶を超す耕作放棄地が存在すると
のことです。
 そこで竹谷さんは、稲作よりも労働投入量
が少なくてすむ麦作を耕作放棄地の活用に充
てることで日本の農業の抱える問題の改善に
少しでもつながるのではないかといった提言
をされていました。

 日本の食料自給率(カロリーベース)は年
々減少を続け37%程度で7割近くを輸入に
頼っています。長い間、そのリスクが指摘さ
れてきましたが、効果的な農業政策は出され
ていないのが実情です。
 原因は、複合的に絡み合っているのですが、
少子高齢化により第一次産業の労働人口が大
幅に減少していること、それに加え農地面積
の狭さが主因であると指摘されています。
 確かに、日本の農地面積はオーストラリア
の400分の1、アメリカの40分の1、同
じ島国のイギリスと比べても8分の1と際立
って狭いことがわかります。この理由は日本
の国土の66%が森林で、オーストラリアの
16%、アメリカ32%、イギリス13%と
大きく差があるからとされています。
 そういった環境からすると、竹谷さんの耕
作放棄地を麦作振興に有効活用するという指
摘は適切であると思います。

 農林水産省は、「食料自給率及び食料自給
力の検証、2019年11月」の中で、戦争
や災害などによって長期に渡り海外からの食
料輸入が滞った場合、カロリーの高いイモ類
を主食に転換し、小麦や米は1日1杯程度、
牛乳は5日に1杯、牛肉は19日に1皿、卵
は3ヵ月に1個など抑える必要があるとして
います。

 明治期の文明開化によって日本人の食生活
は大きく変わりました。西洋料理が伝わり、
牛肉を食べるようになり、パンやパスタ、牛
乳なども広く浸透しました。
 ただ、わずか150年ほど前のことでそれ
以前の鎖国の頃は当然ながら食料自給率は、
ほぼ100%、そして、戦後直後1946年
では88%、1965年でも73%の水準で
した。
 鎖国の頃のような食生活に戻すことは不可
能ですし人口が全く違います。しかしながら、
コロナ禍、ウクライナ情勢、インフレ局面の
今だからこそ、国はもとより国民一人ひとり、
食べる側、作る側、売る側それぞれが有事も
想定した農業政策を子供たちや孫の世代、未
来の為に本気で考える時が待ったなしで来て
いるように思います。

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