社長のつぶやき
2019年9月23日
2020年代に輝くビジネスパーソン
グーグルで人材育成やリーダーシップ、組織開発を担当され『人生が変わるメンタル
タフネス』などの著書でも知られるポーランド出身のピュートル・フェリクス・グジ
バチさんが、『NEW ERITE ~グーグル流・新しい価値を生み出し世界を変
える人たち~』という本を新たに出版されました。
「エリート」と目にすると、特別視されたどこか鼻持ちならない優越者層のようなイ
メージがあるかもしれません。ただ、「エリート」を「成果を出す人たち」や「楽し
みながら充実した仕事をする人たち」と読み替えると得心できるかと思います。
筆者も「楽しんで仕事した者勝ち」「急激な変化を楽しめ」と表現されています。
著者は、2020年代に活躍するビジネスパーソンの条件として「利他主義」「学習
主義」「オープンな人間関係」「新しい価値を創る」を挙げられています。
そして、「ニューエリート」になるための7つのキーワードとして、
①「自分を知る」努力を続ける
自分は何者か、何をすることができるのか、きちんと把握している人は少ない。
最初は把握できなくても、日ごろから「自分は何をしたいのか?」と自問し続
けることが大事である。
②「疑うスキル」を磨く
今日のやり方が、明日は正しいとは限らない。成功体験にとらわれすぎず、い
ったん手を止めて「本当にこの方法でいいのか」「この選択が最善か」と自問
する癖をつけて判断する。
③失敗を恐れず「DCAサイクルを回す
プランを悠長に練る必要はなく、アイデアが浮かんだら、まず実現に向けて失
敗を恐れずに動くことが大事。動きながら最良の方法を模索することが実現へ
の近道。「新しい失敗は大歓迎」
④「アウトプット」にこだわりを!
目の前の仕事に面白みを感じない人は、面白くする工夫を。アウトプットにプ
ライドを持ち、アウトプットのプロセスを楽しむようなアイデアを考える。
⑤「Learn×Unlearn」
いつの時代も学び続けることが重要。一方で、今のやり方をいったん忘れると
いう柔軟性を持つことも重要。時代はどんどん変化しているのだから。
⑥「強欲主義」から「利他主義」へ
かつてのエリートは出世や利益を優先する強欲主義的な傾向が強かったが、今
後は、他人のためにという利他主義な考えが人を巻き込み、新しいビジネスを
生む大きな力になる。
⑦毎年テーマを決めて「脱皮」する
変化が著しい時代においては、5年後、10年後といった先のプランを立てる
のは難しい。まずは1年1年、何をするかテーマ(目標)を決め、今の自分か
ら「脱皮」することを心がける。
と提唱されています。
また、日本在住17年のピュートルさんは、「僕は『世界を止める習慣を作りましょ
う」とよく話します。例えば、日本人は飲みに行くと、代表者が『とりあえずビール』
と注文する。赤ワインが飲みたい人がいるかもしれないのに。赤ワインが飲みたいと
言えば『え!?何でビールじゃないの?』と言われてしまう。1杯目に赤ワインとい
う発想ができないのが思考や行動のパターン化なのです。普段の仕事でも、一度世界
を止めれば今何が起きていて、どんな行動パターンがあって、その行動パターンを続
けるのか、途中で止めるのか、方向性を変更するかなど考えられる。言い換えれば
『客観視』していろいろな角度や距離から考える癖がつけば『常識を破る力』や『新
しい価値を生み出す力』が自然に身につくわけです。」とも説明されています。
AIやIoTなどテクノロジーの急速な発展により、働く環境や働き方がここ近年
大きく変わりました。それは今後さらにスピードを上げて進化していきます。
『日進月歩で日に新た』
そういった意味でも『NEW ERITE』=『2020年代に活躍するビジネス
パーソン』はとても示唆に富んだ、大変勉強になる一冊です。
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