社長のつぶやき
2016年9月7日
SRP=PDQ
先週、「シェルフ・レディ・パッケージ」(SRP)をテーマに
ご講演くださったR2リンク代表の鈴木敏仁先生は、お話の最後に
「働き手の減少する日本で、人手をかけるビジネスモデルは有効でしょうか?」
と、問いかけられました。
鈴木先生は、8月26日の日経MJ「米国流通 現場を追う」の欄でも、
1980~90年代に米国で起きたサプライチェーン全体の効率化のうねり
の中で、無駄を可能な限り減らそうとする製・配・販共同の取り組みの1つ
として生まれたのがSRPである。
(中略)
こうした効果により、米国の売り場は「手がかからない」ようになったが、
日本は逆に「いかに手をかけるか」が命題になっているようだ。
問題は手をかけるこのビジネスモデルが、労働人口が減っていくという
日本で今後も有効なのかどうかという点にある。
日本の店頭はそろそろ曲がり角に来ているのではないか。日米を見比べて
いるとそんなことを考えてしまうのである。
と書かれていました。
確かに、少子高齢化先進国とされる日本において、人手不足は毎日のように新聞
などでも取り上げられています。
米国では、65歳以上の人口割合が2030年に25%に達するとのことですが、
日本は既に27%であり、2030年には32%との推計となっています。
人口オーナス期の日本では、生産年齢人口がピーク時に比べ既に1,000万人
以上も減少しており、今後も毎年50~100万人減少していくとされています。
先日の日本経済新聞には、
未来の世代のために地球環境を守ろうとか、財政赤字を減らそうという議論は、
一般論としては誰もが賛成します。
ところが、いざそのために税金を上げよう、行政サービスを削減しようという
話になると、途端に多くの人が反対に回ります。
「まだしばらく大丈夫」というわけです。
その結果、地球は温暖化を続け、財政赤字は拡大の一途をたどっています。
我々は、いま投票権を持たない未来の世代に対して倫理的といえるでしょうか。
と載っていました。
手をかけない仕組みや工夫、サプライチェーン全体での生産性改革、流通小売に従事
する者として、待ったなしの最重要課題だと痛感しています。
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